結構お笑いが好きなので。TBSの見逃しサービスに登録し、キングオブコントのバックナンバーを一気見してみた。
面白いことに。直視出来ないコントが結構な数あることに気が付いた。
直視出来ないとは、つまらないとかじゃなくて。とにかく全身がくすぐったくなるようなコントのことである。
•さらば青春の光の工場で勤めながらバンドやってる若者が他の工員に休日のライブで夢や希望を与えてしまい。俺も!俺も!と集団離職を招き迷惑してると上司がキレるコント。
•うしろシティの上京してミュージシャンを目指す若者に対して、「君はイタい奴だけど。決して特別じゃない。東京なんか行ったらいっぱいイタい奴に会うと思う。その時に君は醒めずにイタい奴のまま生きれるのか?」と諭すコント。
•かもめんたるの路上アーティストをこき下ろす宝くじ当たってしまったヤバいおばさんのコント。
etc...
全部過去現在未来の自分自身を観ているような気分にさせられる。ので、直視出来ない。。勇気を出して視界の端っこに何とか画面を収めて、笑えるところは素直に笑う。乾いた顔で。
「そう、、これはあくまでもコントさ」
と心で唱えて。
特にさらばのコントはオチで上司が俺はお前と違ってガチでこの仕事に向き合ってるんだぞと仕事に対する熱意を語った時にバンドマンがメモり始めるボケがもう僕にとってはボケですら無かった。
僕もそれなりに働いているので、分かるのだけど。家族を養って、仕事に誇りを持って働くオヤジの言葉ってすごいハートに来る。熱くさせられる。たまーにそういう会話になると自分のハートが突き動かされて「仕事」ではなく「作曲モード」に入ってしまうのである。
熱くさせられてね。
オヤジが語り合えた頃には。「この言葉にこのコード当てて、、いや。すこし表現を捻るか?」と言ったふうにもうそこまで進んでしまったりしている。
たまにミーティング中に脳内でギターが再生される。聴いたこともないような音色が脳汁をだらんだらんと溢れさせるように僕に襲いかかってくる。
そんな時、当てられてしまったらひとまず「そうですね、、」と始め、3秒で脳をフル回転して無難な受け答えを探したりする。
とまあ。有難く楽しいながらも苦しいなと思う時もある。
でも、そんな苦悩知ったこちゃあないじゃない??ぼーっとするなって話だし。
きっと芸人さんたちも辛い下積み生活でクソ、、と悔しい思いしても。じゃあ普通に働けば良いじゃないか?で終わる話だし。
自分で決めた道に自分で文句なんか言えまいから、こうして客観的視点を入れたコントにすることによって上手く昇華してるんだなぁと思った。
コントは演劇でもあるから、やる側としても夢を追う人間という身近な題材の方がリアリティ出るし。作りやすいのもあるのかな。
で、僕は直視出来ないのだけど。一般の人?というか普通に見たらそれは面白おかしくなってて。
それは一般的な感覚に対してズレてる感覚を上手く落とし込んでいるから。だよな?
僕もMCで気をつけていることがあって。
昔は全然そんなんじゃなかったんだけど。
「俺らこんな辛い日々だけど、負けねぇ頑張ってるんだ!!」みたいな感じのMC。
一見すると熱くてカッコよく見えるんだけど。
お客さんのことを放置してしまってるな、、と反省したことがあり。やはりお客さんいてこそのライブなので。誰だって毎日かったるいし辛いこともあるんだから。
「俺らみんな辛いこともあるけどさ。まあ一緒に頑張ろうよ。」と巻き込んでみること。そしたらもっと心で繋がれるのかなと意識してたり。
その本質を直視出来ないコントから見つけたぞ!って話です。長くなりましたが、、。
その上で。クリフハンガーはとても悩んだ曲でした。
なぜ行ったかは覚えてないけれど、渋谷ゲームにパッとライブ観に行った日に「俺らの曲。全部応援歌です!」と語るバンドがいて。
よくそんなすごいこと言えるなぁ、、と衝撃を受けた。
僕はこう見えて人の内面をよく見よう。よく見ようと苦心するし、少なくとも苦心したい人間であるんだけど。それをすればするほど、人の心は一まとめに出来ない現実を突きつけられるし。
「それってあなたの感想ですよね?」が最強のフレーズであるようにマジで人生人それぞれだから。無責任なこと言いたくないのである。
その上で、いっちょかましてやろう。そうやって書いたのが「クリフハンガー」です。
自分を全てさらけ出して。その上で振り切る。
それでうるせぇ!と思われたらまあ「それってあなたの感想ですよね?」としかこちらも言えないのだから。。違うか、
僕の周りのカッコよく世間とグルーブを出し続けてる(ズレ続けてる)仲間たちが間近で苦しんでいるのをよく見てたから。
時には勇気付けられて今まだバンドやれてるから。ゴールを再確認させてもらったから。
共に闘おうぜって喝入れたかったし。別にズレてないよ?って方々にも全く同じように伝えようと、なるべくコア(核)の部分を繋いで歌詞を書いた。だから史上最もストレートな仕上がりかと思う。
それに少ーしひねったアレンジをメンバーに加えてもらい出来上がりました。
だから直視してくれ。
僕は曲にはその人となりが出るものだと考えている。また、デカイハードルを自分の前に立ててしまったと思ってる。応援歌を歌うパーソナリティを自分の中に爆誕させてしまったので、それに見合う人間でいられるよう、日々挑戦中です。
それに関してはまた後々ご報告出来たら嬉しいです。
次のリリース予定も立ちつつあるので、大事な末っ子クリフハンガーを思い出したときには聴いてもらって気長にお待ち頂けると幸いです。
以上。
下のは18の時。それ以来の銀髪。老けてないだろう??(首縦振り強制)
RAY