1996年のピンボール。

NOHALAのギタボ。RAYのブログ。

ボクナリノインタールード「透明怪人」

RAYです。明日はNOHALAの企画ライブ!!

よろしくです!!

 

8月上旬に出したミニアルバム「ボクナリノインタールード」について。

インタールードは間奏という意味で、これまで1発1発全集中でNOHALAの曲書いていて、でもやりたいこと全て盛り込めていた訳では無かったので、代わりのストレス発散目的なんだけど。思い入れは強いから、1曲ずつセルフライナーノーツを書いちゃおうと思う。の第二段!

今回は「透明怪人」について。

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ボクナリノインタールード - EP

ボクナリノインタールード - EP

  • RAY
  • インディー・ロック
  • ¥611
 

 

▪️ドラム「堀田庸輔」

今回のレコーディングを長きに渡りサポートしてくれたのは今やインディーロックファンの間で知らないものはいないバンド「kurayamisaka」のドラムス堀田庸輔ディメトロ首領 (@HiT_golila13) / Xである。実はNOHALAの元ドラムでもあり、もう6.7年くらいの付き合いなので本当に肩の力を抜いて一緒に作品作りができた。

そもそも正式にドラムをお願いした訳でもなく、kurayamisakaのライブは度々拝見させてもらっているので、会った時に近況報告し合ううちに遊びでアルバムでも作ろうかと思ってると話したら、全面的に協力してくれることになった。彼のドラマーとしての特徴は即興力と生命力のあるドラミングであり、レコーディングもフレーズを考えながら録る。だからTAKE1とTAKE2で全然違ったりする。繊細でシンプルなフレーズが続くかと思いきや、ボーカルを喰らう勢いのドチャメチャをかましてくる時もある。彼はミュージシャンというよりは、アーティスト的であり。何というかボーカルみたいなドラムを叩く。まるで1960年代仕込みである。

ギターのレコーディングにも来てくれて、僕はその場その場でこんなんで良くね?って彼と話しながらリフを録っていった。案外コミュニケーションを取りながら作る方が僕は好きだったりする。僕の作品は僕が全ての楽器を網羅し切れていない分、余白が多いので、そこに自由が生まれることもある。といった感じか。

結局生ドラムにしたものの、そぞろ歩きに関しては当初。ドラムじゃなくてペットボトルとか布団をぶっ叩いた音をサンプリングしてそれをドラムにしようといったアイデアを彼が持ってきてしかも、自宅で録ってきてくれた。ペットボトルとか、布団とか、スネアのロールを鼻をすすった音で表現したり。まあ、とにかくぶっ飛んだ男なのである。まだデータはあるので、時間がある時に公開出来ればと思う。

 

▪️透明怪人について。

さて。本題に入るとする。

ぶっちゃけて言えばフレンチポップ、ロックに憧れているので、そこから引っ張って来たと思う。

つまり、泥臭くないファンクと言えば良いか。

この曲は正直自信あったのでデモが出来た段階で昔ギターを教えてくれた恩師に聴かせた。するとファンクやりたいならリズムがどうたらグルーブだこうたら説かれてすんごいムカついたので、一才のグルーブをエディットして破壊してやった。歌ももう少し後ろノリしないとブラックじゃなくてまるで祭囃子だと言われたので、そうかそうかと思いっきりエディットしてド頭に合わせてやった。

約束の時間(タイム感)は必ず守る日本男児だからな。まあ、フレンチポップやりたいならこの批判は狙い通りなのかもしれないけれど、、
結局これはフレンチもへったくれもない。大和魂を持った僕なりの祭囃子というわけだクソッタレ。
堀田君のドラムもロック魂のエッセンスがあり、秀逸。ドラム録り終わった後2人で顔を見合わせて「まあファンクではないべな」と納得した。ドラムだけはこの曲の中で息をしているようだ。

ある種の生っぽさが求められる音楽ではあるのだけど、僕は敢えて1小節だけ録ったリフを貼っつけて作った。無機質に。グルーブを出せないのなら殺せば良いのだ。


結構昔に書いた曲だからどんな気持ちだったとか細かい記憶は風化しつつある。
確かな記憶としては昔すごい厳しい職場にぶち込まれたので、半ばセルフストライキして異動した職場がありえないくらいまったりしていて、いつも居眠りしてる上司とか常にモノ食ってないと動けないおじさんとかがいて。俗に言う掃き溜め窓際みたいなところなんだけど。そこがやけに性に合ったので、もう評価終わっても変人扱いされても、クソどうでも良いからここでまったり人生建て直すかあと一念発起して詩を書いた。
タイトルの由来は江戸川乱歩著の児童文学から。人は自分の中に見えない敵を作り出すものだから僕も含め、たまにはこの曲を聴いて透明怪人と仲良く対峙する機会になれば何よりも幸せなことである。


たぶんこのアルバムの主人公もそぞろ歩き疲れたところで、一旦の悟りをこの曲で得たのだと思う。2曲目で。いささか早計すぎる。